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国語塾9年生R君卒業

国語塾9年生R君卒業

 この春、小学4年生から当教室に9年間通ってくれたR君が大学に合格し卒塾しました。この教室を始めたとき、小学校から高校まで一貫したカリキュラムで国語を教えられたら、より幅広い国語力が培えるのではないかと考えましたが、実際の問題として9年も同じ塾に通い続けるのは大変なことです。
 R君の場合、お母様が単に成績や受験対策ということではなく、当教室の考え方に理解を示してくださり、彼が開智中学に合格したあとも受講し、また、彼の学校での国語の成績が期待したほどには伸びなかったにもかかわらず(定期試験の国語の点数はいつも60点前後でした・・・もっとも点数以上の力はあると私は見ていましたが)、高校卒業までお子さんをまかせてくださいました。
 彼のお兄さんは東大生なのですが、このお母様がすばらしかったと思うのは、R君とお兄さんを比べることはせず、R君にどこの大学に行ってほしいということもおっしゃらなかったことです。内心思うところはあったとお察ししますが、あまり余計なことはおっしゃらず、じっとR君を見守っておられたようにお見受けしました。
 R君もどちらかというと口数が少なく、飄々という表現がいいか、茫洋という表現がいいか、一見とらえどころのないお子さんではありましたが、大雑把に見えて細かい気配りのできるお子さんで、電話をかけてきたときには「今いいですか?」とこちらの都合を尋ねてから話をするし、ボーイスカウトの大会に出かけたときはいつも旅先から葉書をくれたし、お土産を買ってきてくれたときは事務所の中にそっと入れておいて「事務所の中にお土産を置いておきました」などとそっと耳打ちしてくれたりしました。国語力の定義が広過ぎるのかも知れませんが、こういうことも含めて国語の力だというのが私の考えです。
 さて、R君の志望は北海道大学の理学部で、英語や理数の点数が安定していたので、センター試験の国語で7割とってくれれば合格ラインに届くとみていました。その期待どおり彼は141点をとりました。今年の国語の平均点が107点弱だったことを考えれば、力を出し切ったと言えると思います。
 「もうこの塾に子どもを送ってくることもないと思うとさみしいような気もします」
 合格の報告をしにR君を連れて来てくださったお母様がそうおっしゃいました。考えてみれば、R君のお母様は9年間塾への送り迎えをしてくださったのです。そのご苦労を思うと感謝してもしきれません。お母様、本当にお疲れ様でした。そして、R君、合格おめでとう。
 
 

2017-04-02 09:46:10

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