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次年度のクラス・時間割改変のついて

次年度のクラス・時間割改変のついて

 平成31年度よりクラス・時間割を大幅に変更することにいたしました。月曜日と日曜日のクラスと小学1年生のクラスを閉講し、授業の入れ替え時間も20分から10分に短縮して、最終の4限目の終了時間を21時30分から21時に変更いたします。

 改変の理由は、私の個人的な事情です。私の母は10年以上前から認知症の症状を示しはじめ、長らく父が家事全般をしてくれていました。(私は両親と同居の独身者です。)ところが、2,3年前から父も認知症の初期症状を示しはじめ、いろいろと手抜かりが多くなってきました。日付が分からなくなる。買う食材が重複する。病院の予約をわすれる。何よりもともと料理好きだった父が、調理が面倒だと言うようになりました。そこで、3年ほど前から父に代わって私が食事を作るようにしてきたのですが、だんだんと食事以外のことも私がするほうがよいだろうということが増えてきました。

 例えば、母の通院の付き添いです。私の母は認知症のほかに脊椎間狭窄症・狭心症・糖尿病など病気のデパートのような人なので、月に二度ほど通院の必要があります。これまでは父が付き添って通院していましたが、父の認知症状が進んでくると母の状態を正確に医師に伝えられません。また、母の(父もそうですが)薬の服用の手助けもそうです。父も母も毎日薬を飲まなければならないのですが、カレンダー式の薬入れに入れておいても、そもそも薬を飲むことそのものをわすれるので、その都度私が薬と水を用意して飲むように促さないといけません。着替えの手伝いもそうです。認知症になるとさまざまなことの判断力も衰えてくるようで、着るものなどもどこに何があるのかということから始まって、何を着るのかということも分からなくなるらしく、放っておくとパジャマの上にズボンをはいていたり、シャツの上に着るベストをシャツの下に着ていたりします。今まではほとんど父が母の手助けをしていましたが、父自身が自分の身の回りのことで精一杯になってきたので、母まで手が回らなくなってきたのです。

 一番の心配は夜で、昼間は何かあれば車で25分程のところに住んでいる姉にきてもらったり、近所で親しくしている方にお願いして様子を見に来てもらったりすることもできますが、夜となるとそうそう来てくださいとも言えません。夕食も昼間の間に用意をしておいて、レンジやコンロで温める等、簡単な調理ですぐ食べられるようにしているので、私が帰る前に食べておいてほしいと伝えているのですが、今までの習慣で私が帰るまで食べないで待っていてくれることが多く、私の帰りが遅れるとそれだけ父や母の食事時間も遅くなることが多いです。また、父や母だけで食事を済ませると、薬を飲まないで眠ってしまうことも多いので(メモを残しておいても、メモを読んでちょっと間を置いたりするとわすれてしまうことも多いようです)、やはり私が一緒に食事をして、薬を飲み、きちんと寝間着に着替えて布団に入るところまで見届けたほうが確実です。

 こういったことから、1.授業の終了時間を早める、2.休講日を増やして家事全般や両親の通院等にあてられる日を確保する(いまのお医者さんはどこも混んでいて、2時間3時間待たなければならないこともあるので、終日通院にあてられる日を作りたい)ことを目的にクラスと時間割を変更させていただくことにいたしました。

仕事を第一に考えるならば、あるいは両親共に介護施設等に入ってもらうのが筋かも知れません。しかし、私は思うのです。何のための仕事かと考えれば、それは生活のためです。ならば、可能な限り自分のしたい生活に合わせて仕事をしたいと。そして私のしたい生活とは、家族で支え合いながら暮らすことです。私の両親の場合、認知症とは言うものの初期症状の父はもちろん、発症して10年以上たつ母も、お風呂も一人で入れますし、トイレなども時に介助のいることもありますが一人でできます。私はそんなに器の大きな人間ではないので、時にはとがった声を出すこともありますが、毎日笑顔で暮らせているので、できる限りこの生活を維持したいと思うのです。いつ何時どんなことが起きるか分からない老齢の両親と暮らしながら個人塾を運営していくことで、いろいろ不意の事態のために生徒や保護者の皆様にご迷惑をおかけすることも出てきます。昨年の9月は、母が緊急入院することになり高校クラスの授業を休講させていただきました。こういう時、たくさんの講師のいる塾なら融通がききますが、小学生担当の非常勤講師と私の二人で運営している当教室では休講にして別の日に授業を振り替えるぐらいしか手立てがありません。

通塾してくださっているご家庭には申し訳ないことですが、少なくとも私は生徒や保護者の方々を第一に考えた塾運営をしている者とは言えません。

 ただ、言い訳めいたことを申しますが、老齢の両親と暮らし、家事全般をしながら塾を運営していくことはけっしてマイナス面ばかりではないと思います。日々、子どもに返っていくような両親と接していると、「なるほど、子どもたちにも似たようなことがあるかも知れない・・・」と感じることがあります。母が認知症になったとき、子どもをもったことのない私に、子どもとはどういうものかを教えるために、母が自らの身をもって教えてくれているのかも知れないと感じたことがあります。母の示す言動が子どもたちの指導のヒントになることもしばしばです。家事をしたり、父や母の通院に付き添ったりすると、「なるほど、毎週お子さんの送迎をしてくださるお母様方は大変だなあ・・・」と実感します。(こちらのほうは、だからといって何かお母様方の負担を減らすようなことができているわけではありませんが)国語という教科は、共感力が大切な教科ですから、私の共感力があがることは、子どもたちにもプラスになるのではないかと思うのです。もっとも時間に追われ私が心のゆとりを失ってしまっているような時、子どもたちにマイナスの影響を与えていることも充分考えられますが・・・。

いずれにせよ今回この記事を掲載するのは、クラス・時間割改変の理由をお知らせするためもありますが、もしこれから当教室で学ぶことを考えてくださっているご家庭があるとするならば、そういう者が運営している塾だとあらかじめ知ったうえで、通塾を決めていただきたいからです。以前のブログにも書きましたが、良い点も悪い点もオープンにして、メリット・デメリットを天秤にかけたうえで当教室を選んでいただきたいと思います。

というわけで、次年度通塾をご検討いただいている(かも知れない)ご家庭に向けて、クラス・時間割の改変理由のお知らせでした。

2019-01-25 07:54:57

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