国語塾いはら教室

国語で伸びる、ことばで育つ

HOME»  ブログ記事一覧»  知識教育こそご家庭で

知識教育こそご家庭で

知識教育こそご家庭で

 前々回のブログで暗記の重要性について述べました。今回はそれに関連して、知識教育の重要性についてお伝えいたします。
 知識教育というとすぐに「知識偏重教育」ということばを思いうかべる人もいそうですが、ではその対極にある教育とは何でしょうか? 「感性を磨く教育」でしょうか? 「思考力を高める教育」でしょうか?
 もしそういうイメージをもっておられる保護者の方がいらっしゃったら、それは誤解だと申し上げねばなりません。「知識」と「感性」や「思考」は対極にあるものではなく、互いにそれを高めあう関係にあるものだからです。そもそも一定の知識がなければ、感じることも考えることもできません。さらに言えば、深く感じ、深く考えるためには豊富な知識が必要不可欠です。
 たとえば、野原一面にさまざまな花が咲いているとしましょう。しかし、花の名前や部分の名称を知らなければ、それはカラフルな一枚の絨毯のようなもので、それをよりよく観察したり、そこから何かを考えたりする機会はほとんどないと思われます。「花がたくさん咲いている。きれいだなあ」で終わりです。一方で、花の名前や部分の名称などを知っていたとしたらどうでしょう。「あっ、こんなところに撫子が咲いている」とか、「この花びらの形変わっている!」とか、一つ一つの花をもっとじっくり観察しようとしたり、なぜここにこの花が咲いているのかと考えたりする機会がより多くなるはずです。
 そしてそこから何かを感じたり、考えたりすれば、また新たな知識を求める気持ちも強くなりますから、さらに知識の量が増え、さらに感じたり考えたりする機会が増えるという好循環となります。知識と感性、思考は切っても切れない関係です。
 だから、山や野原に子どもを連れ出して植物や昆虫の知識を増やせとか植物図鑑を買って植物の名前を覚えさせろと言いたいのではありません。もっともそれはそれで有効な教育の一つだと思いますが、そういう特別なことをしなくても、意識すれば日常の中でも知識は増やせます。むしろそれが家庭での重要な教育だと思います。
 たとえば、会話の中の指示語を減らす。「それとって」ではなく「その角皿とって」という。説明を一段階くわしくする。「豚肉」を「豚バラ肉」と説明する。時には物の名前を確認する。「この花、なんていう名前か知ってる?」そのためには親御さん自身も知識を増やす必要があることは言うまでもありません。
 塾にお子さんを預けていただいている私が言うのはおこがましい話ではありますが、「学校任せ」「塾任せ」で増える知識の量など高が知れています。家庭での知識教育、それこそが「詰め込み」や「暗記偏重」にならない本当の知識教育だと私は考えています。

2025-09-13 11:21:08

  |  コメント(0)

 

コメント

お名前
URL
コメント