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小論文について(3)

小論文について(3)

 小論文についての第三回目です。前回、意見文が「意見とその理由を述べる」ことを求められるのに対して、小論文はさらに「その理由の根拠を論ずる=筋道立てて説明する」ことを求められているということを述べました。今回はその対策について述べます。
 最初にすべきことは、自分の志望校の過去問題を調べて、どんな形式で出題されているのか、どんなテーマがとりあげられているのか調べることです。小論文で取り上げられるテーマは幅広く、学校によっては多岐にわたることもありますが、それでも数年分の出題内容から学校ごとの傾向が見えてきます。たとえば、同じ医学部でもA大学の医学部は医療関連のテーマの出題が多いのに対し、B大学は医療関連に限定されず経済などのテーマも出題されているとしたら、A大学を志望する生徒は、医療関連の話題について常にアンテナを立てておいて、新聞を読んだり、テレビのニュースを見たり、医療問題に関する本を読んだりといった準備が必要ですし、B大学を志望する生徒は、特定の分野に限定せず、広く社会の出来事にアンテナを立てて、自分が興味のない分野の出来事であっても話題になっている出来事があれば、調べてみるといった準備が必要となります。
 一般的な国語の試験は読解が中心ですから、仮にテーマに対する予備知識が乏しくても、出題された文章をきちんと読み取れれば高得点を得られるケースもありますが、小論文はそのテーマに対する予備知識や体験がなければ高得点を得ることは困難です。仮に出題形式が課題文を読んで、それに対する意見を述べるものだとしても、テーマに対する知識・体験がなければ、意見の根拠にその人の独自性が出ず、課題文の内容をなぞるだけか、ごくごくありふれた一般論に終始してしまうことになるでしょう。読解問題というのは、模範解答というものが想定されていて、それと同内容の解答を書いた人が高得点になります。つまり、高得点をとる人はみなよく似た解答を書いているということになります。一方、小論文には模範解答はありません。誰かと似たような解答ならむしろ評価されにくいと考えたほうがよいでしょう。もちろん何か突飛なことを書いたほうがよいと言っているのではありません。読解問題の解答からは、解答者の思想の根底にあるものは分かりませんが、小論文からは、解答者の意見の根底にあるものが見えます。その根底がしっかりしていなければ、いくら立派な意見を書いたところで説得力をもたないということが言いたいのです。
 では、どうするか? これはもう日頃からさまざまな話題に触れ、さまざまな人の考えに触れ、文章を読み、自分の頭で考えるということを繰り返すしかありません。国語の時間に学んだ文章、模擬試験や定期試験で読んだ文章の内容などを〈他人ごと〉とせず、自分にも関係あることだと考えて、それに対する意見や考えを日頃から持つように心がけることです。そしてそれをノートに書き留めておくのです。長い文章でなくてもかまいません。誰の、どんな主張に対して、自分はこう考えるといったことを100~200字前後で書けば充分です。
 こうした下地をつくっておけば、いざ小論文の試験に臨むことになっても、何回か書く練習をすれば充分対応出来ます。大切なのは、日頃の心がけ。もっともこれは小論文に限らず、国語全般にいえることです。
 

2025-11-22 12:27:27

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