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読解問題を解くとは?(3)

読解問題を解くとは?(3)

 『読解問題を解くとは?』の第三回目です。今回でこのテーマをおしまいにいたします。
 第一回では、読書と読解問題の違いについて述べました。読解問題は読書と違い、指定された文章を一定の時間内で読まないといけないということを述べました。第二回目では、読解問題の文章は「切り取られた文章」であり、前書きや注も丁寧に読む必要があるということを述べました。いずれも漠然と文章を読むのではなく、意識的に読むことが大切だということを再度確認して、今回の第三回目に進みましょう。
 第一回目の本文、第二回目の前書き、注とともに読解問題を解くときに読まないといけないものが「設問」です。本文が「切り取られた文章」だとすれば、前書きは「あらすじ」や「要約」、注は「補足説明」、設問はいわば「作業指示」のようなものです。読解問題を解くときに、本文や前書き・注を丁寧に読むことはもちろん大切ですが、私はこの設問を読むということが非常に大切だと考えています。
 しかし、前書きや注と同じく、この設問を読むということを多くの生徒たちはおろそかにしているように思います。「~とはどういうことか?」「~なのはなぜか?」など設問の文章というのはどれも似たり寄ったりなので、もう分かっているつもりになっているのでしょう。それが落とし穴です。当教室の生徒たちの答案を見ても、設問の読み落としのために取れるべき点数を落としているのはもちろん、設問をまったく読み違えて見当外れの解答を書いていることも少なくありません。
 私の場合、本文、前書きや注と同じく、設問にもマークをつけながら読んでいます。たとえば、設問の指示が「抜き出せ」なのか「本文中のことばを使って答えよ」なのか、「〇〇字」なのか「〇〇字程度」なのか「〇〇字以内」なのか。「説明しろ(どういうことか)」と言っているのか、「理由(なぜか)」を問うているのかなど、線を引いたり〇で囲んだりして、意識づけをすることで、ケアレスミスをなくすためです。
 最後に、設問というのは解答者を悩ますものであると同時に、本文を読むためのヒントでもあります。そこが設問になるということは、そこが大切だということです。よく出来た問題は、設問を解きながら読むことでその文章がより深く理解できるようにつくられています。もし設問がなければ読み飛ばしていただろう箇所が、設問によって意識され、それによって自分では気づいていなかった文章のもう一つの側面に気づかされるという良さも、読解問題にはあるのです。
 読解問題を解くことは、楽しみという点では読書には及ばないかも知れませんが、文章の読みに多角的な視野をもたらしてくれるという利点もあるということを、生徒の皆さんには知ってもらいたいです。

2026-01-10 14:51:41

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